浴室リフォームは大規模な工事だけに、「失敗だけは避けたい」と思う方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、失敗しないための注意点5つと、起こりやすい失敗例を事例と交えてご紹介します。
浴室リフォームを成功させるための参考にしてください。
浴室リフォームの際に起こりやすい失敗例
浴室リフォームの際に起こりやすい失敗例は、実はたくさんあります。失敗例は以下の通りです。
- 予定外の追加工事で高額になってしまった
- カビやすくなってしまった
- 浴槽を狭くしすぎてしまった
- 浴室が狭くなってしまった
- 浴室を広くしすぎてしまった
- ほとんど使わない設備を導入してしまった
- 脱衣所の床が冷たくなってしまった
- 窓を大きくしすぎてしまった
- 汚れが目立つ色を使ってしまった
- ドアを内開きのものにしてしまった
- 収納や棚を作りすぎてしまった
- 節約することばかり考えてしまった
- 業者選びに失敗してしまった
事例を交えて詳しくご紹介します。
失敗例①予定外の追加工事で高額になってしまった
予定外の追加工事により、予算よりも高額になってしまった事例をご紹介します。
【事例】
「お風呂のタイルとユニットバスを入れ替える工事をした。
しかし、洗面所につながる壁も壊したため、洗面所も一緒にリフォームすることに。結局予算よりもかなり高額になった」
必要な工事は、リフォームをしてみないとわからない場合もあるため、追加工事は多々あります。
事例のように起こりうる工事として予測が立てられやすい場合、優良な施工業者であれば予め伝えてもらえるケースが多いです。
もし、現場調査して見積もりをしてもらった際に、追加工事の話が出なかった場合は、こちらから聞いてみましょう。予測される追加工事とその内容、追加工事を含めた最終見積り金額を聞いておくと安心です。
失敗例②カビやすくなってしまった
浴室リフォームをした結果、カビやすくなってしまった事例をご紹介します。
【事例】
「お風呂のタイルを張り替えると、タイルとタイルの間にあるパッキンがカビやすくなった」
お風呂場は、カビが好む湿気や汚れが多い環境です。事例のように、防カビや抗菌機能がない素材を選び、結果カビやすくなったケースは決して少なくありません。
同じタイルであっても、目地部分がカビにくい素材であったり、防カビや抗菌機能がある製品を選べばカビにくくなったりします。
失敗例③浴槽を狭くしすぎてしまった
浴槽を狭くしすぎてしまった事例をご紹介します。
【事例1】
「半身浴ができるよう端に段差がある浴槽を選んだら、息子や旦那が足を伸ばせず狭いと言われた」
【事例2】
「洗い場の場所を広く取りすぎて、浴槽のサイズが思ったよりも狭くしすぎてしまっていた」
浴槽の長さは140cm以上あれば、男性でも足を伸ばせる長さだとされています。段差が付いたバスタブを選択したり浴室を広くしたりする際は、浴槽が140cm以上あるかを確認しながら決めましょう。
失敗例④浴室が狭くなってしまった
浴室が狭くなってしまった事例をご紹介します。
【事例】
「断熱性がある浴槽と壁にリフォームしたら、浴室が狭くなってしまった。おまけに、体を洗う場所は扉を開けるとさらに狭くなってしまう」
断熱性のある壁や浴槽は、壁や側面の間に空気層を設けるため、壁や側面に厚みが出ます。厚みが出てスペースが狭くなると予め知っていれば、浴槽のみ、壁のみに断熱を起用し、スペースを確保できたでしょう。
また、浴室の扉のタイプは、以下の通り3種類あります。
- 引き戸
- 内・外開きタイプ
- 折りたたみタイプ
内開きタイプでなければ、狭い浴室でドアが開いてもスペースはなくなりません。
失敗例⑤浴室を広くしすぎてしまった
浴室を広くしすぎてしまって失敗した事例をご紹介します。
【事例1】
「思ったよりも浴室を広すぎた感じがして、費用が無駄にかかっている気がした」
【事例2】
「乾燥機を24時間付けているのに、乾きにくいのか天井角などにカビが出やすいような気がする」
24時間乾燥機をつけていても、空間が広いと乾くのに時間がかかります。その結果、短時間で乾かないところにカビが生えてしまうケースは少なくありません。
現在、お子さんと一緒にお風呂に入っている方や入る予定の方、在宅介護の可能性などを考えると、大人2人が入るスペースが無難でしょう。
失敗例⑥ほとんど使わない設備を導入してしまった
ほとんど使わない設備を導入して失敗した事例をご紹介します。
【事例1】
「ミストサウナ付きのユニットバスを入れたものの、子どもがいてゆっくり入れないため使わずじまい」
【事例2】
「ジェットバス付きの高級なバスタブを入れたが、汚れが溜まりやすいため今では誰も使っていない」
カタログを見てメリットとデメリットを考慮せず、さまざまな機能を入れるとほとんど使わない設備が出てくる場合も。
最新機能の導入を考えている場合、デメリットはご自身にとって負担が大きくなく、理想からかけ離れていないかをよく検討した方がよいでしょう。
失敗例⑦脱衣所の床が冷たくなってしまった
浴室のリフォームの結果、脱衣所の床が冷たくなった事例をご紹介します。
【事例】
「脱衣所の床材を塩ビ素材からフローリングに変えたところ、床が冷えやすくなり冷たくなった。おまけに水はねにも気を遣う」
フローリングは、寒い日や陰になる場所にあると冷たくなりやすいです。
もし、フローリングに変えた場合は、脱衣所用のカーペットとその下に断熱材を敷くとよいでしょう。
また、脱衣所用のカーペットであれば、吸水性や乾きやすさに優れているため、水はねに気を遣わなくて済むメリットもあります。
失敗例⑧窓を大きくしすぎてしまった
窓を大きくしすぎて失敗した事例をご紹介します。
【事例1】
「大きな窓を付けたが、窓を掃除するときに一度浴槽に降りてしないといけず、上部に手が届かない」
【事例2】
「裸になる場所なのに、外から丸見えな気がして気になる」
大きすぎると掃除が大変であったり、着替えや入浴中の姿が外に見えているのではないかと不安になったりするときもあるでしょう。
窓を設置する場合は、業者やご家族の方と、大きさや位置についてよく話し合ってから決めましょう。
失敗例⑨汚れが目立つ色を使ってしまった
色選びに失敗してしまった事例をご紹介します。
【事例】
「バスタブの色を黒にしたところ、汚れが目立って後悔した」
最近では、黒っぽい色のバスタブもカタログで見受けられますが、石鹸カスや水垢など浴室の汚れは白がほとんど。
もし、黒っぽいバスタブや浴室の壁を選んで汚れが気になる場合は、毎日洗って水気を拭き取ってキレイな状態をキープするか、もしくは浴室保護コーティングで汚れやキズ、カビを付きにくくするなどの工夫をしましょう。
失敗例⑩ドアを内開きのものにしてしまった
ドアを内開きのものにして失敗した事例をご紹介します。
【事例】
「内側に向かって開くドアを付けられた。外から開けられないため、もし中で倒れてしまったときを考えると不安」
お風呂では、ヒートショックや転倒事故などもあるため、何かあったときのためにも駆け付けて助けられる状態が望ましいです。
浴室全体をリフォームするときは、施工業者に任せきりにするのではなく、必ずドアのデザインを指定しておきましょう。
失敗例⑪収納や棚を作ったが不要だった
収納や棚を作ったが不要だった事例をご紹介します。
【事例】
壁に棚も付けたが、誰も全く使わず少し高くなった段差の部分にシャンプーを置いている」
収納や棚を作ったのにもかかわらず、結局不要だったとなると勿体ないです。
また、棚や収納はカビはピンク汚れが付きやすいので、掃除も大変になります。
付けると決める前に、浴室の中に入れるものを確認し、必要であれば付けるようにしましょう。
失敗例⑫節約することばかり考えてしまった
節約することばかり考えて失敗してしまった事例をご紹介します。
【事例】
「予算に沿えるよう窓を変えずにリフォームしたところ、カビが窓あたりに生えやすくて掃除が大変になった」
浴室リフォームは大規模で、費用も高額になりやすいです。そのため、節約重視でプランを立てたくなりますが、リフォーム前よりかえって使いにくくなってしまう場合もあります。
予算をさらに貯める、節約しても問題ない部分なのかをじっくり検討してから依頼するようにしましょう。
失敗例⑬業者選びに失敗してしまった
業者選びに失敗してしまった事例をご紹介します。
【事例1】
「タイルを張り替えてもらったら、細かい日々が何箇所もあった」
【事例2】
「リフォームしてもらったら浴槽と壁の間にわずかな隙間があった。掃除の手も届かないし、竹串を入れてみたら黒カビがついていた」
見積もりの時点で内訳の説明をしないなどの対応が雑だと感じる業者は、リフォーム完了後の仕上がりが雑なケースが多々あります。
優良な施工会社であれば施工後のサポートも充実していますので、泣き寝入りせず修理を依頼しましょう。
上記を踏まえ、依頼する前に見積もりときの対応、施工後のサポートが充実しているかといった面をチェックしておくとよいでしょう。
浴室のリフォームで失敗しないための注意点
浴室のリフォームで失敗しないための注意点を5つご紹介します。
- 浴槽・洗い場の快適さを優先する
- 浴室の安全面に配慮する
- 掃除しやすい浴室にする
- 浴室リフォームの流れを理解しておく
- リフォーム業者選びをしっかりと行う
以降で詳しくご紹介します。
注意点①浴槽・洗い場の快適さを優先する
浴槽でこだわるべきは「大きさ」です。浴槽に浸かった時に体育座りのように足を折りたたんだ状態では、くつろげないでしょう。
お風呂の時間がもっともリラックスできるといった方であれば尚更です。
また、洗い場の広さも考えるべきです。
体を洗うスペースが狭いと、洗いづらくストレスを感じやすくなります。
小さいお子さんがいるご家族であれば、お子さんと一緒に入りますし、夫婦であれば、将来介護で体を洗うかも知れません。
現在の状況や将来を考えながら、浴槽と洗い場の大きさ・広さを選び、長く快適に過ごせる浴室にしましょう。
注意点②浴室の安全面に配慮する
毎年冬になると、ヒートショックによる死亡事故が多発します。ヒートショックとは、脱衣所と浴室の温度の差が大きく、血圧が急上昇したり急降下したりすると起きる症状です。
今では、洗面所暖房機などのヒートショック防止のための設備や、機能付きの製品がたくさんあります。
また、滑って転倒し、ケガをする事故もあります。滑りにくい床材や出入り口をフラットにするなどを取り入れ、安全面が配慮された浴室にしましょう。
注意点③掃除しやすい浴室にする
お風呂は基本的に毎日掃除するものですので、リフォームするのであれば、製品に毎日の掃除がラクになる機能があるものを導入するべきでしょう。
防カビで抗菌機能が付いた製品、汚れが落としやすい製品などありますし、もし予算的に問題がなければ、保護コーティングを施して汚れやカビを付きにくくさせるのも有効的です。
こちらの記事では、各メーカーのお風呂の特徴をご紹介していますので、気になる方はぜひご参照ください。
注意点④浴室リフォームの流れを理解しておく
浴室をリフォームしている間は、自宅のお風呂は使用できません。今後の計画が立てやすくなり動きやすくなるよう、全体の流れを知っておきましょう。
全体の流れとしては以下の通りです。
- 浴室全体の面積をチェック
- 「在来工法」と「ユニットバス・システムバス」から工法を選択
- 浴室の材質を選択
- 設備を選択
- 工事開始
工事を開始してからさらに3〜4日はかかりますので、そのつもりで予定を組みましょう。
詳しい浴室リフォームの流れについては、こちらの記事でご紹介しています。
また、工期を短くするコツもご紹介していますので併せてご覧ください。
浴槽(ユニットバス)リフォームにかかる期間と短く済ませるコツ
注意点⑤リフォーム業者選びをしっかりと行う
リフォームを成功させるためにも、業者選びは重要です。3日、4日かけてキレイにしたはずの浴室が、隙間だらけだったりヒビが入ったりすると悔しいですよね。
以下の項目で、リフォーム業者選びで重要なポイントを詳しくご紹介します。
リフォーム業者選びで重要なポイント
打ち合わせ時の対応に着目しましょう。親身になって相談や意見を聞いてくれたり、アドバイスや提案をしてくれたりするようであれば、信頼できるでしょう。
また、見積もりをしっかり出してもらい、予測される追加工事の内容やその費用を確認しましょう。見積もりの内訳を提示せず金額のみ、もしくは見積もりを出さず、すぐに工事に入ろうとする施工業者は悪徳です。
そして、高額請求によるトラブルを防ぐためにも複数社に見積もりを依頼し、適正価格の相場がどのくらいかを知りましょう。相場の価格に近い施工業者に依頼すれば、不当な高額請求のトラブルを避けられます。
こちらの記事では、浴室リフォーム業者の選び方と業者の種類と特徴を詳しくご紹介しておりますので、是非ご覧ください。
浴室リフォームはリフォームする目的を意識して行いましょう
今回は、浴室リフォームする際の注意点と失敗例をご紹介しました。
浴室リフォームする際は、追加工事が生じやすいため予算オーバーしやすいです。予算を多く貯めたり、本当に必要な機能や設備のみと取り入れるようにしましょう。
また、浴室や浴槽のサイズの失敗が多いため、デザインだけでなくサイズや機能性に着目しましょう。
リフォーム成功は施工業者にかかっています。対応がよく適正価格で信頼できる業者を見つけて依頼しましょう。
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