浴槽のカビ防止!8つの対策とおすすめの掃除方法6選

何度掃除しても発生するカビ。入浴中に目に入ると不快な気持ちになることがあります。

浴室はカビにとって最高の住処。カビは湿度があり、温かく栄養豊富な場所が大好きです。発生したカビを放置すると、力を入れても取れないガンコなカビにもなります。

この記事では浴室のカビに頭を抱える方に向け、これからの防カビ対策や、できてしまったカビの掃除の方法をご紹介します。浴室を掃除するときは参考にしてください。

浴室にカビが発生しやすい原因

 

浴室でカビが発生しやすいのは、カビにとって発生の好条件がそろっているからです。好条件とは「温度」「多湿」「栄養」の3つ。この条件を満たす限り、カビの発生は繰り返されます。栄養とは髪の毛やアカ、シャンプーや石けんカスのことで、髪や体の洗浄中に床や壁に付着し、カビの栄養となるのです。

特にお湯を沸かした後の浴室は扉も締め切り、カビが繁殖するのに最適な環境。カビの発生を防ぐためには、日常的な掃除と定期的なカビ対策が必要です。

浴室のカビは「黒カビ」と「赤カビ」の2種類あります。

黒カビ

黒カビは素材の奥まで根を張る性質をもち、放置しておくとガンコな黒カビになり掃除で取り除くことが難しくなります。そのため、表面部分を掃除しても根まで取れず、すぐに再発して姿を現します。黒カビの正式名称は「クラドスポリウム」と呼ばれる菌類の一種です。黒カビの胞子は空中に浮遊する習性があり、浴室はもちろん部屋中のあちこちに存在しています。

黒カビの胞子は体内に侵入すると感染症やアレルギー症状、喘息を引き起す原因にもなります。見つけたら早めに掃除するのはもちろん、黒カビが発生しない環境をつくることも大切です。

【黒カビが発生する条件】

  • 20℃~30℃の温度であること
  • 70%以上の湿度があること
  • 石けんカスや人のアカなどの栄養素があること

 

赤カビ

赤カビは排水溝やボトルの底につく、ピンク色の汚れのことです。酵母菌の一種で、「ロドトルラ」という名称があります。20℃~30℃くらいの高温多湿な環境下で発生しやすく、水だけでも繁殖する性質があります。洗剤に対して強い耐性を持ち、繁殖スピードが早いのが特徴。何度掃除しても再発を繰り返します。黒カビの栄養源にもなるため、こまめな掃除が必要です。

お風呂の桶や洗面器、椅子などを中心に発生します。特に見逃しやすいのがシャンプーボトルや石けん皿の接地面。水や石けんカスがたまりやすいため要注意です。

 

予防方法

浴室のカビを防ぐためのポイントをお伝えします。

【カビ対策のポイント】

  • カビが繁殖する3つの要素、温度・多湿・栄養の条件を取り除く
  • カビの原因となる菌を除菌する
  • 黒カビができてしまった場合は広がりを止める

 

カビ予防のための具体的な方法をご紹介します。

浴槽に蓋をする

浴槽に湯を残す場合は蓋をするようにしましょう。温かい残り湯は浴室の空気を温め、同時に湿度も上げてしまいます。入浴するとき以外は蓋を閉める習慣をつけておくことをおすすめします。

入浴後に高温のシャワーをかける

入浴が終わったら、50℃以上の熱いシャワーを浴室にかけましょう。50℃以上のお湯はカビを死滅させる効果と、水を早く蒸発させる効果があります。冷水シャワーの方が浴室の温度を下げるため、適しているように思われがちですが、熱いお湯の方が早く蒸発し水滴が消えやすいのです。

シャワーで浴室を流すときに、壁や床、石けんなどを置いている棚の汚れもチェックしましょう。石けんカスやシャンプーの洗い残りや髪の毛、アカなどが付着していることが多く、放置するとカビの栄養になります。

熱湯になるため、体にかからないように注意しながらおこなってください。

壁や床についている水滴を拭き取る

水滴が残っている状態はカビの発生を促してしまうため、早めに拭き取りましょう。例えば水切りワイパーのような水滴を切るアイテムを使用したり、使用したバスタオルを活用したり、簡単に拭き取るだけでも効果はあります。

 

換気して空気を入れ替える

浴室を利用したら換気扇をつけたり、窓を開けたりして換気しましょう。締め切った状態が続くと湿度が高い状態が続き、カビが発生しやすくなります。カビは湿度70%以上から発生しやすくなるため、まめな換気が必要です。夏や梅雨の時期は浴室を使わないときでも温度と湿度が高くなります。時期によっては一日中換気扇をつけておくこともおすすめです。

定期的に洗剤でカビを落とす

壁や床についた汚れは、お湯だけでは落としきません。週に1回は浴室用の洗剤で掃除するように心がけましょう。特に掃除してほしい箇所は天井。天井にカビができると、ばらまかれたカビの胞子が壁や床に付着し、カビを増殖させます。水回りの溝や壁の凹凸、排水溝の淵などは見逃しやすいので要チェックです。

防カビ対策する

キレイな状態を保ちたいときは、市販の防カビ剤を使うのもおすすめ。煙のように浴室全体に広がり、隅から隅まで防カビ対策できます。洗面用具やシャンプーなどもそのままでも使用できるので便利です。

お風呂のアイテムを減らす

浴室に置くアイテムはできる限り少なくするのがおすすめ。石けん皿やシャンプーボトルの下は水や石けんカスもたまりやすいため赤カビが発生しやすく、黒カビの栄養素にもなってしまいます。下に置かずに壁に吊るすタイプなどで保管しておくと、カビ対策にもなります。

業者に依頼する

長年蓄積したカビに悩むなら業者に相談もおすすめです。ハウスクリーニングや防カビの塗装、またカビが発生しにくい設備へと交換など方法はあります。こびりついたカビが多い場合、体への影響も考えられるため、プロに相談しカビのできにくい環境を整えることもおすすめします。

カビは「膝より低い場所」に生えやすい

カビは膝よりの低い場所に生えやすいと言われています。髪や体を洗うと、石けんカスやアカは膝より低い位置に飛び跳ねます。それがそのまま定着し、カビの栄養となるのです。また壁や床のような低いところは、水分の蒸発もしにくい場所でもあります。気付いたときはすでに黒いカビの状態のときもあるため、膝より下の部分は目をこらして見てみましょう。

特にカビが発生しやすい場所

掃除を普段からしていても、以下の場所はカビが発生しやすいため念入りにチェックしましょう。

 

  • ドアのパッキン部分(とくに下の方)
  • 床のコーナー部分
  • 浴槽の正面部分(とくに下の方)
  • 壁や床の間を埋めるシリコーン部分
  • 窓の周辺
  • 浴槽の蓋
  • 浴室の天井

 

掃除の頻度

お風呂のなかでも掃除が必要な場所はたくさんあり、全てを一気に掃除すると時間がかかります。毎日簡単にできる場所と念入りな掃除が必要な場所を分けておくと、掃除が面倒にならずいつでも清潔に保てます。建築年数や家族人数、使用頻度によっても異なるのですが、掃除の目安の参考にしてください。

毎日掃除がおすすめ

  • 浴槽
  • 排水口

 

1~2週間に1回がおすすめ

  • 壁や床
  • 蛇口
  • お風呂の蓋・椅子・桶など

 

1~2か月に1回がおすすめ

  • 天井
  • シャワーヘッド

 

1年に1回がおすすめ

  • 換気扇
  • エプロン

年に1回の場所であれば、プロの手を借りるのもおすすめです。換気扇の種類によっては取り外しが難しいものや、高い箇所にあるものは三脚が必要な場合もあります。自分で掃除するときは転倒や怪我に十分注意しましょう。

 

カビの落とし方(場所別)

普段から防カビ対策していても、気付いたときにカビができてしまっている場合もあります。カビが発生した場所ごとに適切な掃除方法があるのでご紹介します。

浴室のタイル

タイルの目地に入り込んだカビは落ちにくい汚れの1つ。表面がツルツルし洗剤が付着しにくかったり、デコボコした目地に入り込むとカビが奥まで根を張りブラシが届きにくいからです。そのため掃除に工夫が必要です。今回は片栗粉でペーストする方法をご紹介します。

  1. 塩素系漂白剤を洗面器などの器に5回スプレーする
  2. 1に片栗粉を少しずつ入れ、ペースト状にする
  3. ゴム手袋を着用し目立つ場所を中心に指で塗りこむ
  4. 5分程放置したらシャワーで流す

根が張ったカビは一度で落ちない場合もあります。根気強く何度かチャレンジしてみましょう。

 

蛇口や鏡

蛇口や鏡につくカビは水アカとも言われ、白くうろこのように固まるとなかなか取れない頑固な汚れです。汚れの主成分は水に含まれるミネラル成分です。頑固な水アカはアルカリ性の汚れのため、酸性の洗剤が有効。例えばクエン酸やレモン、お酢などが酸性です。頑固でなかなか取れないときにおすすめなのがクエン酸パックをご紹介します。

  1. クエン酸小さじ1 と水200mlを混ぜてスプレーボトルに入れる
  2. クエン酸水を蛇口や鏡に直接かけてペーパーでパック
  3. 30分放置してスポンジで擦る
  4. 水で洗い流し、水滴は拭き取る

排水溝のカビ

排水溝のカビは重曹とクエン酸を組み合わせると効率よく汚れが落とせます。それぞれ粉末状の洗剤を用意しましょう。

  1. 排水溝の部品を外し、ごみを取り除く
  2. 重曹90g、クエン酸30gを直接排水溝にふりかけ、ぬるま湯を流す
  3. 発砲が始まったら30~1時間程放置
  4. 水で流して終了

排水溝を清潔に保つためには、抜けた毛をためないことが大切です。気付いたときに捨てる習慣をつけましょう。

浴室の天井

天井のカビを放置すると、カビの胞子が浮遊し壁や床に移動します。浴室乾燥機を使用している方は、衣類にも付着する可能性があるので注意しましょう。

  1. フロアワイパーにドライシートをつけ、天井の水気をとる
  2. 新しいドライシートにカビ取り用洗剤を吹きかける
  3. フロアワイパーで天井全体に液体をいきわたらせる
  4. 10分から15分放置したらシャワーで洗い流す
  5. 最後に水気をドライシートで拭き取る

直接天井に洗剤をかけると、垂れて目に入る危険もあるので絶対に止めましょう。

浴槽の蓋

浴槽の蓋はお湯の温度を下げないように密閉するという役割上、カビが発生しやすい場所です。蓋にカビが発生すると湯船にも混入する可能性があるため、こまめな掃除を心がけましょう。おすすめは台所用の漂白剤です。プロも使用することが多く、濃度の高い台所用漂白剤は効率よくカビが落とせます。

  1. 90Lのごみ袋に浴槽の蓋を入れ、水3Lと台所漂白剤300mlを入れる
  2. 袋を絞り全体的に液体が行き届くようにする
  3. 30分放置したら、歯ブラシでこすりながらシャワーで洗い流す

濃度が濃いため、材質によっては使用できません。使う前には必ず蓋の端で試してから行いましょう。

換気扇の化粧パネル(取り外し可能のタイプ

換気扇にカビがたまっていると、ファンを回したときに付着したカビが舞い散り、空中に浮遊しやすくなります。特に浴室乾燥機の換気扇はカビが発生しやすいと言われているので要注意です。

  1. 電源を切る
  2. 化粧パネルを外す(お風呂の天井についている換気扇のカバー)
  3. 水でぬらし、中性洗剤を吹きかける(頑固な汚れの場合は20~30分放置する)
  4. 歯ブラシやスポンジで細かい部分を磨く
  5. 洗い流し、最後は乾拭きして完了

 

換気扇が汚れないためには、フィルターを使用したり、ほこりが気になるときは掃除機で吸い取ったり、こまめな掃除も大切です。

浴室掃除のポイントと注意点

カビ取り用洗剤は強力な塩素系漂白剤が多く、使用の前には注意事項を確認しましょう。お風呂を掃除する前には次のポイントにしたがって、安全対策をした上でおこなってください。

安全にお風呂掃除するときのポイント

 

  • 塩素系洗剤と酸性洗剤をまぜない
  • 十分に換気する
  • 手袋や眼鏡・マスクを装着し肌や粘膜を守る

塩素系洗剤と酸性洗剤が混ざると、有害性のある塩素ガスが発生し危険です。取り扱いの箇所に、「まぜるな危険」と書かれていると思うので、使用する場合は注意しましょう。また強力な洗剤は独特な臭いと成分が空中に浮遊し、気分を害する恐れもあるため、十分な換気しながら行うことも忘れないでください。

また掃除中、塩素系洗剤の空気をすってしまったり、肌に触れてしまわないように、素肌と粘膜は保護しながらおこないましょう。

それ以外の浴室の掃除方法は?

浴室はカビ以外にも汚れが付きやすいため、掃除方法をしっかり把握しておかなければあっという間に汚れてしまいます。

そこで、浴室の場所別におすすめの掃除方法を下記記事にもまとめています。

興味のある方はこちらもあわせてご覧ください。

「ユニットバスの場所別の掃除方法」

【予防】普段から心がける

浴室は温度、湿度、栄養といったカビにとって好条件な環境。掃除しても繰り返しカビは発生します。大切なのは、普段からカビが発生しないように心掛けておくことです。毎日入浴後の対策と定期的なメンテナンスで、いつまでも清潔な浴室をキープしましょう。

それでも、なかなかカビが取れない、掃除してもすぐにカビが発生すると頭を抱えている方はリフォームがおすすめです。お風呂の素材を変えることでカビができにくく、メンテナンスが簡単になるというメリットがあります。快適な入浴タイムのために検討してみてはいかがでしょうか?

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