浴室コーティング|知らないと失敗しがちな2つのコーティング

浴槽のコーティングは、リフォームの中で比較的費用を押さえてキレイにできる方法ですが、種類があるのをご存じでしょうか。シンプルにキレイにするためにコーティングするのではなく、各種類で特徴や目的によって使い分けされています。

知らずにコーティングを依頼するのは危険ですので、浴槽コーティングをご検討されている方に向けて2種類のコーティングについて詳しくご紹介します。

 

Contents

2種類の浴槽コーティング

浴槽コーティングには、再生と保護の2種類があり「浴槽再生コーティング」と「浴槽保護コーティング」と呼ばれています。

これら2種類にはそれぞれ特徴や価格などの異なる点があるので、順番に見ていきましょう。

浴槽再生コーティング

浴槽再生コーティングの特徴やメリット・デメリット、価格を詳しくご紹介します。

 

【特徴】

キズが入った下地をパテなどで修復して塗装し、新品のようにキレイにする手法です。通常コーティングは、極力チリやホコリなどが出ない環境で行われていますが、再生コーティングは一般家庭の環境で行うため、職人の腕が必要不可欠です。そのため、DIYで成功させるのは難しいとされています。

FRPといった樹脂系の色がついた専用塗料でカラーリングしてカバーをします。浴槽交換よりもローコストでキレイにできるため、ホテルなどにもよく取り入れられているのも特徴です。

 

【メリット】

キズを修復して塗装するため、古くなった浴槽に汚れや破損がある場合であっても、新品同様の光沢がある状態に戻せます。

また、浴槽のカラーリングを変えられるのも、再生コーティングならではでしょう。浴室リフォーム業者のカラーバリエーションにもよりますが、好きな色の塗料を選択できます。

 

【デメリット】

浴槽をそのまま使用するため、機能を変えられない点がデメリットになる方もいらっしゃいます。再生コーティングは、浴室や浴槽を交換するわけではありません。ですので、追い炊き機能をつけたい場合や、壁紙・床のグレードアップを検討されている方にとっては向いていないでしょう。

また、キズが酷い場合、浴室リフォーム業者によって仕上がりに差が生じるため、修復をしてもキズが復活する場合があります。キズの度合いによっては、浴槽交換の方がキレイになるケースもあるのが正直なところです。

 

【価格】

浴槽クリーニング込みで10〜15万円あたりが相場です。ただし、使用するコーティング剤や浴槽の大きさ・状態によって変動しますので、浴室リフォーム業者に確認するとよいでしょう。

 

浴槽保護コーティング

浴槽保護コーティングの特徴やメリット・デメリット、価格を詳しくご紹介します。

 

【特徴】

カビや汚れをつきにくくするために保護する手法ですので、キズなどがないキレイな浴槽に施すのが、再生コーティングとの違いです。

汚れがつきやすくなったり、表面がキズついたりするのを未然に防止し、キレイな状態を長くキープできるようにする目的で行います。

透明のフッ素系樹脂塗料でコーティングする場合が多く、コーティング剤にはシリコン樹脂系、ガラス系の種類があります。

 

【メリット】

保護コーティングには、コーティング剤の種類によって効果が異なるため、ご自身に合ったコーティングが選択可能です。

例えば、カビや汚れの付着を防止できるコーティング剤だけでなく、防キズ・耐熱性・抗菌性まで付与されているコーティング剤、効果の持続期間も短いものから長いものまであります。

 

【デメリット】

キズやヒビ、汚れがある浴槽をキレイにはできませんが、悪化防止にはなりますので、これ以上キズつけたくない、汚したくない方には向いています。

ただし、軽い汚れに関してはクリーニングの時点で落とせたり、保護剤の研磨で落ちるケースもあります。

また、浴槽のカラーを変えられないのも、カラーリングを検討されている方にとってはデメリットでしょう。

コーティング剤は透明のみでカラーバリエーションがないため、浴槽の色を変えられません。

 

【価格】

相場は2〜4万5千円となっていますが、使用するコーティング剤、浴槽の大きさと素材によって変動します。

以降では、浴槽保護コーティングの種類について解説します。

種類①フッ素系樹脂コーティング

有機物が混ざったコーティング剤です。スタンダードで全国的によく扱われているため、浴室リフォーム業者が見つかりやすく依頼しやすいでしょう。

撥水効果により汚れの付着を防止できます。

3つのコーティング剤の中ではリーズナブルで費用を抑えやすいですが、効果持続期間は3か月〜1年と短めですので、定期的に塗布し直さなければなりません。

塗料を厚く丁寧に塗布すれば効果持続時間が長くなりますが、通常は厚く塗りません。

 

種類②シリコン樹脂系コーティング

有機物が混ざったコーティング剤で、他のコーティング剤に比べて分厚い塗膜を張れます。

撥水効果による汚れの付着を防止できるほか、フッ素系と比べて硬いコーティング剤ですので、よりキズへの耐性が強くなっています。

効果持続期間は2〜5年と長いため、こまめに塗布し直す必要はありません。

新品のような強い光沢が得られますが、価格はフッ素系よりも高くなります。

 

種類③ガラス系コーティング

完全無機質のコーティング剤ですので、カビへの耐性は3つのコーティング剤の中では抜群に高いです。

ただし、ガラスですので、入浴後水滴を放っておくと水垢がついてしまいます。

撥水・防汚・防キズ・防カビだけでなく、耐熱・抗菌効果もあり、効果持続は5年ほどと長持ちします。

非常に硬いコーティング剤であるため施工の難易度が高く、対応できる施工会社が限られてしまうでしょう。

 

浴槽再生コーティングが向いている4つの場面

浴槽再生コーティングが向いている場面をご紹介します。

ご自身の悩みやコーティングをしたい目的に浴槽再生コーティングが合っているか、確認する参考にしてください。

浴槽再生コーティングが向いている場面は以下の4つです。

 

  1. 中古物件の売却・購入や賃貸マンションが空室になったとき
  2. 経年劣化が激しいユニットバスのリフォームを考えているとき
  3. スペース的にユニットバスの入れ替えが難しいとき
  4. ヒビや落ちない汚れがあるFRP浴槽を交換せずキレイにしたいとき

 

以降で詳しくご紹介します。

場面①中古物件の売却・購入や賃貸マンションが空室になったとき

中古物件を購入した場合、キズやヒビなどが入っている場合が多いため、気になる方もいるでしょう。

そのような場合に、ローコストでキレイにできるため浴槽再生コーティングが向いています。

浴槽や浴室を交換したような仕上がりになりますので、中古であると気にならないでしょう。

また、中古物件や賃貸マンションが空室になり売却を検討している家主の方は、できるだけ高い価格かつ、早く買い手や借り手を見つけたいと考えている場合にも浴室再生コーティングが役立ちます。

新品同様のキレイな状態であれば、不動産売却価格が上がりやすくなりますし、買い手や借り手も見つかりやすくなるでしょう。

 

場面②経年劣化が激しいユニットバスのリフォームを考えているとき

 

「10年以上経過して製品自体が廃盤で交換ができない」といった場合に再生コーティングが活躍します。

製品をそのまま使用して修復・コーティングするため、経年劣化が激しく廃盤製品でも関係なくリフォームが可能です。

場面③スペース的にユニットバスの入れ替えが難しいとき

「柱やハリ、外壁などでスペースがユニットバスの入れ替えが難しい」「在来工法で作られた浴室で、ユニットバスを入れるには元が小さすぎて厳しい」など、スペースの確保ができないといった場合でも役立ちます。

そのままの浴槽と浴室を利用してキレイにするため、同じ規格の製品を探す手間もなくなり、簡単にリフォームできます。

 

場面④ヒビや落ちない汚れがあるFRP浴槽を交換せずキレイにしたいとき

「FRPの浴槽にヒビや落ちない汚れがあり、交換を推奨されているけれど、交換はしたくない」と思う方にも浴槽再生コーティングが向いています。

ただし、ガンコで落ちない汚れについては、正しくいうと再生コーティングと一緒にFRPライニングを施工するとキレイになります。

ユニットバスに使われている最もポピュラーな素材のFRPは耐久性がやや弱く、古くなると酷いヒビが生じるケースがあるのです。

浴槽の交換を浴室リフォーム業者から推奨されるケースも少なくありませんが、予算オーバーで依頼が難しいといった場合もあります。

そのような場合でも、交換よりも出費を抑えてリフォームできる再生コーティングを依頼する方は多いです。

こちらの記事では、FRP浴槽の劣化原因と補修方法をご紹介しております。詳しく知りたい方は、費用相場や業者依頼のポイントも合わせてご紹介しておりますのでぜひご覧ください。

「FRP浴槽の劣化原因と補修方法とは?費用相場や業者依頼のポイント」

浴槽保護コーティングが向いている4つの場面

浴槽保護コーティングが向いている場面をご紹介します。

ご自身の悩みやコーティングをしたい目的に浴槽保護コーティングが合っているか、確認にする参考にぜひご利用ください。

浴槽再生コーティングが向いている場面は以下の4つです。

 

  1. 新品の浴槽を長くキレイな状態に保ちたいとき
  2. 使用年数が短い浴室をクリーニングしたとき
  3. 浴室の掃除やカビ落としが負担に感じているとき
  4. お気に入りの浴室を長く使いたいと考えているとき

 

こちらも一つずつ説明します。

 

場面①新品の浴槽を長くキレイな状態に保ちたいとき

高級なユニットバスにリフォームした、新築の家に住み始めたといった方は、できるだけキレイな状態で保ちたいと思うもの。

浴槽のキレイな状態をキープできる浴室保護コーティングを施せば、汚れやキズ、カビを最小限に抑えられます。

ただし、定期的または毎日の掃除は必要です。

 

場面②使用年数が短い浴室をクリーニングしたとき

使用年数が短く劣化の度合いが軽い浴室をクリーニングしてキレイにすると、その状態をキープしたいと考える方は少なくありません。

キレイにした状態を長持ちさせたい場合も、浴室保護コーティングを施せばキープできます。

 

場面③浴室の掃除やカビ落としが負担に感じているとき

こまめに掃除をしなければならない浴室と、カビ掃除に負担を感じている方も多いでしょう。

とくに、黒カビは根が深く復活が早いため、掃除をしたのにもかかわらず、気づいたらまた繁殖しているケースは少なくありません。

保護コーティングを施せば、汚れが付着しにくくなるため、掃除の負担が軽くなります。

また、カビに対して強い効果を発揮できるガラス系コーティングを選択すれば、カビの悩みも減るでしょう。

こちらの記事では、浴槽のカビ防止に関してご紹介しています。

コーティングの他にも対策方法がありますので、ぜひご参照ください。

浴槽のカビ防止!8つの対策とおすすめの掃除方法6選

場面④お気に入りの浴室を長く使いたいと考えているとき

「ヒビが酷くリフォームしないといけないような状態だけれど、今の浴室が気に入っていて交換したくない」あるいは「寿命を少しでも延長させたい」といった場合に、浴室保護コーティングが役立ちます。

とくに、在来工法の浴室はリフォームで全く同じように再生させるのは非常に難しいため、現状維持ができる浴室保護コーティングを選ぶ方も少なくありません。

とはいえ、表面に膜を張る施工であって修理ではないため、寿命延長の効果が大きく期待できるわけではありません。

 

浴槽コーティングは1人でできるのか

浴槽コーティングは1人でも不可能ではありません。DIYの場合、お風呂全体をコーティングをするとしても、4,000円〜6,000円ほどでコーティング剤が入手できるため、費用を抑えられるメリットもあります。

ただし、コーティングの施工はそう簡単ではなく、プロでも失敗しないように作業するのが難しい場合もあるくらいです。以降で、失敗しないよういくつかポイントと注意点をご紹介します。

 

浴槽コーティングを1人でするときの4つポイント

浴槽コーティングをDIYで行うときのポイントをご紹介します。

浴室リフォーム業者に依頼するのではなく、ご自身で浴槽コーティングを

浴槽コーティングをDIYで行うときのポイントは4つあります。

 

  1. コーティング剤は用途に合わせて選択する
  2. しっかり掃除してからコーティング剤を塗布する
  3. コーティング剤は厚塗りしない
  4. コーティング作業は就寝中に行う

 

以下で詳しく解説します。

 

ポイント①コーティング剤は用途に合わせて選択する

市販のコーティング剤には、カビや水垢を防ぐためのコーティング剤、キズやヒビまたは経年劣化による変色を修復するためのコーティング剤といったように、種類が分かれています。

どのようなコーティングをしたいかを明確にし、用途に合ったコーティング剤を選択しましょう。

 

ポイント②しっかり掃除してからコーティング剤を塗布する

新築やリフォーム直後のお風呂であれば簡単な掃除で問題ありませんが、ある程度使用しているまたは昔から使用している場合はしっかりと掃除をしなければなりません。

汚れが残っていると、付着している状態でコーティングしてしまいキレイに仕上がらないためです。

キレイな仕上がりにしたい方は、隅々まで丁寧に掃除しておきましょう。

ポイント③コーティング剤は厚塗りしない

「コーティング剤を長持ちさせたい」「しっかりと被膜を作りたい」と厚塗りする方がいますが、逆効果です。厚塗りするとヒビが入りやすくなるため、長持ちさせるのは難しくなります。

とくに、硬いコーティング剤はヒビが入りやすいため、厚塗りは絶対に避けてください。キレイな状態を長持ちさせたい、キレイな仕上がりにしたい方は薄塗りを心掛けましょう。

 

ポイント④コーティング作業は就寝中に行う

コーティング剤が完全に乾くには10〜12時間程度必要です。

コーティング剤が完全に乾いていないときの水気は剥がれやすいため厳禁ですので、就寝前に作業をしておけば、次の日の夜には入浴ができる状態になっています。

浴室乾燥機をつけておくとより早く乾きますので、つけておきましょう。

 

浴槽コーティングを1人でするときの4つの注意点

浴槽コーティングをDIYで行うときには、下記の4つの注意点を知っておいてください。

 

  1. 破損やヒビをチェックしておく
  2. 排水口の流れ方をチェックしておく
  3. 浴槽や壁の膨らみの有無をチェックしておく
  4. 浴槽の素材に合うコーティング剤を選択する

 

以下で詳しく解説します。

注意点①破損やヒビをチェックしておく

浴槽やお風呂の壁に破損やヒビがあるか、しっかりチェックしておきましょう。

破損やヒビがある状態で上からコーティングした場合、効果が発揮できません。

小さな破損やヒビであれば、市販のコンパウンド剤で修復可能ですが、破損具合が酷い場合はプロに依頼します。

もちろん、修復が完了してからであれば、コーティング作業はいつでも行えます。

 

注意点②排水口の流れ方をチェックしておく

水はけが悪い浴槽や浴室の床にコーティングで撥水性を持たせられますが、排水口の流れが悪い場合、コーティングで撥水をよくさせても水の流れは改善できません。

そのため、排水口の水の流れが悪くないかを事前にチェックしておくとよいでしょう。

注意点③浴槽や壁の膨らみの有無をチェックしておく

長年使用している浴室・浴槽は、浴槽の側面や浴室の壁に膨らみがみられるケースがあります。

この膨らみは内部でサビが生じているとされているため、上からコーティングしても水が入り込み悪化させる可能性が高いです。

さらに膨らんで皮膜にヒビが入る可能性もあるため、浴室リフォーム業者にチェックしてもらってからコーティング作業をしましょう。

注意点④浴槽の素材に合うコーティング剤を選択する

浴槽の素材と合わないコーティング剤を使わないよう注意しましょう。

浴槽の素材とコーティング剤が合わない場合、コーティングの効果が期待できなくなります。

もし、コーティング剤選びが不安な方は、プロにコーティングを依頼しましょう。

 

浴槽コーティングは業者に依頼するべきか

塗装の仕上がりはDIYよりもプロに任せた方がキレイなので、仕上がりにこだわっている方や作業に不安がある方は、浴室リフォーム業者に依頼する方がいいです。

また、ガラスコーティングのように質が高く作業が難しいコーティングはとくに、プロに任せた方が確実でしょう。

ただし、中には悪徳業者もいるため、依頼先は慎重に検討すべきです。

例えば、コーティングの相場よりも、安すぎたり高過ぎるのは危険です。

安過ぎる場合は作業で仕上がりが悪かったり、高過ぎると不当な高額請求をしていたりする可能性があります。

信頼できる浴室リフォーム業者に依頼するためには、複数で見積もりを依頼し、提案内容や価格、相談や作業に対しての対応などをチェックしてから依頼するのが最適です。

 

浴室リフォームを格安で行うには

ここまで、浴室コーティングの解説をしてきましたが、安く済むならリフォームを行いたいという方もいらっしゃいますよね。

そこで、こちらの記事では浴室リフォームを格安に行う方法を8つに分けてご紹介しています。

気になる方はぜひご覧ください。

浴室リフォームを格安に!費用を削減するための8つのポイントを解説

今のお風呂を大切にしたいならリフォームより浴室コーティングをしましょう

今回は、浴槽のコーティングを検討中で、種類がありわからない方、もっと詳しく知りたい方に向けて、コーティングの種類と特徴、メリットやデメリット、向いている場面を詳しく解説しました。

浴室再生コーティングは、ヒビや汚れをキレイにしてコーティングする手法、浴室保護コーティングは、汚れやキズなどを防いでキレイな状態をキープさせる手法ですので、内容が全く異なります。

異なるとはいえ、今のお風呂を大切にしながら美しくできる、または美しさをキープできるのが浴室コーティングです。

交換せずキレイな浴室・浴槽にしたい方はぜひご検討ください。

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