賃貸物件のユニットバスをリフォームすると一口に言っても、浴室を丸ごとリフォームする場合や、一部分だけ交換・追加する場合など、ケースはさまざま。
リフォーム工事の内容によって費用も変わります。
本記事では、賃貸物件のユニットバスのリフォームを検討中の方に向けて、それぞれの工事の費用相場をご紹介します。
費用を安く抑えるためのポイントや、注意点も併せて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
ユニットバスのリフォームを行う目的
ユニットバスのリフォームを行う目的として、住みやすさの向上が第一に挙げられます。
ちなみに、ユニットバスは壁・天井・床・浴槽がセットで製造されており、それらを施工現場で組み立てる浴室を指します。
ユニットバスというと洗面台やトイレが浴室と一緒になっているものを思い浮かべがちですが、これらは「2点ユニットバス」「3点ユニットバス」と呼ばれるタイプの浴室です。
リフォームで追い焚き機能や浴室暖房乾燥機を付ければ、利便性は格段に上がります。
また、入浴時の満足度も上がるでしょう。
より住みやすい環境を整えるためにも、ユニットバスのリフォームは効果的なのです。
一般的なお風呂の寿命は15年程度
賃貸物件によく見られるユニットバスの耐久年数は、15~20年程度と言われています。
ちなみに、ユニットバスを交換するべきサインとして、下記のようなものがあります。
- コーキング部分(パテなど)の劣化
- 排水口からの嫌な臭い
- 浴槽や壁のヒビやサビ
- 交換パーツの生産や販売終了
上記のような症状が見られるようになったら、リフォームを検討した方が良いでしょう。
ユニットバスのリフォーム内容・費用の目安・工事にかかる期間
ユニットバスの主なリフォーム内容とその費用の相場、工事にかかる期間を表で紹介します。
賃貸物件のユニットバスを借主希望でリフォームする場合、借主がリフォーム費用を負担するケースが多いため、あらかじめ費用の相場を把握しておきましょう。
リフォーム内容 | 費用相場 | 工事期間 | |
全体リフォーム | ユニットバス入替 | 50~150万円 | 3~5日 |
浴槽交換 | 10~50万円 | 数日 | |
部分リフォーム | 浴室塗装 | 10~20万円 | 1~2日 |
壁・床・天井の張替 | 10~30万円 | 1~2日 | |
ドア交換 | 5~15万円 | 1日 | |
シャワーヘッド・水栓交換 | 2~5万円 | 数時間 | |
機器や備品の追加設置 | 浴室暖房乾燥機の設置 | 5~15万円 | 1日 |
手すりの設置 | 3~5万円 | 1時間 |
一つずつ、リフォームの詳しい内容とともに解説します。
全体リフォーム
ユニットバスすべての入替や、浴槽の交換など、大掛かりな工事が必要なものが全体リフォームにあたります。
全体リフォームをすると、浴室の印象や利便性が大きく変わるでしょう。
本記事では全体リフォームのなかでも代表的な2つについて紹介します。
- ユニットバス入替
- 浴槽交換
一つずつ詳しく見ていきましょう。
①ユニットバス入替
ユニットバスのすべてを総入替する工事です。
既存のユニットバスを解体し、必要に応じて電気・給排水・ドア枠や壁の工事が行われます。
新しいユニットバスが完成するまで、3~5日程度かかると言われています。
一番多く選ばれているのは、50~100万円ほどの価格帯のユニットバスです。
浴室の広さやユニットバス自体のグレード、追い焚き機能や浴室テレビなどのオプションの有無によって値段は変動します。
また、工事費用は20~50万円が相場と言われています。
②浴槽交換
浴槽のみを新しいものに交換する工事です。
浴槽の撤去や搬入のために、壁や床に対する追加工事が必要な場合もあります。
浴槽本体の価格は安いもので数万円、高いものになると数百万円の場合も。
選ぶ浴槽によって、費用がかなり変動すると覚えておきましょう。
浴槽交換に関わる工事の費用の目安は下記の表のとおりです。
工事内容 | 費用相場 |
古い浴槽の解体・撤去・処分 | 2~10万円 |
新しい浴槽のための下地調整 | 2~5万円 |
浴槽の埋込 | 5~15万円 |
浴槽搬出・搬入のための壁や床の取り壊し・再構築 | 20~40万円 |
このように、浴槽交換に関わる工事は、浴室の状況によって変わります。
費用が心配な場合は、事前に業者を呼び、見積もりを依頼しましょう。
部分リフォーム
浴室の一部分のみをリフォームする、部分リフォーム。
全体リフォームと比べて、費用を抑えられ、工期も短いです。
なかにはDIYでできるものもありますが、少しでも不安がある場合は信頼できる業者に依頼した方が良いでしょう。
今回は下記4つの部分リフォームを紹介します。
- 浴室塗装
- 壁・床・天井の張替
- ドア交換
- シャワーヘッド・水栓交換
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう。
①浴室塗装
浴室の塗料が劣化するのはおよそ10年と言われています。
見た目の劣化が気になる場合は、浴室塗装を行うと、まるで新品のような浴室にすることもできますよ。
費用の相場は10~20万円と言われていますが、浴室の広さや塗料・コーティングの種類によって変動します。
築年数や前回のリフォームから10年以上経過し、塗料の劣化が目立つようであれば、浴室塗装のみを依頼する前に業者に見てもらった方が良いでしょう。
気付かない間にユニットバス全体が劣化しているおそれもあるためです。
お財布と相談しつつ、全体リフォームをするか、浴室塗装のみを依頼するかを検討しましょう。
②壁・床・天井の張替
ユニットバスの壁・床・天井の張替工事は、それぞれで施工するよりもまとめて依頼した方が費用を抑えられます。
張替素材のグレードや施工する面積によって、費用は変動します。
素材ごとの費用相場は下記のとおりです。
施行内容 | 費用相場 | |
壁 | パネル張替 | 10~30万円 |
フィルム張替 | 8~20万円 | |
タイル張替 | 10~15万円 | |
床 | 樹脂床材張替 | 5万円~ |
タイル床材張替 | 10万円~ | |
木製床材張替 | 15万円~ | |
天井 | パネル張替 | 4~7万円 |
フィルム張替 | 3~6万円 |
ユニットバスのタイプによっては、希望する素材が使用できない場合もあります。
事前に業者と相談しましょう。
③ドア交換
浴室のドア交換は、ドア枠を含め丸ごと新しいものに交換する工事と、既存のドア枠を利用してドアのみを新しいものに交換する工事の2つに分けられます。
それぞれの工事費用の目安は下記のとおりです。
工事内容 | 費用相場 |
ドア枠を含む交換 | 7~15万円 |
ドア枠を除く交換 | 5~8万円 |
ドア枠ごと交換する工事の場合、周辺の壁を解体・再構築する作業が必要になるケースが多く、ドアのみの交換工事より費用相場が上がっています。
④シャワーヘッド・水栓交換
シャワーヘッドや水栓の本体価格は1~3万円ほどで、工事費用の相場は1万円ほどです。
操作のしやすさや機能で選ぶと良いでしょう。
ユニットバスによっては使用できないシャワーヘッドや水栓があるため、事前に必ず確認してください。
機器や備品の追加設置
利便性や満足度を上げるために、ユニットバス内に機器や備品を追加で設置する工事もあります。
本記事では下記の2つを取り上げて紹介します。
- ①浴室暖房乾燥機の設置
- ②手すりの設置
一つずつ詳しく見ていきましょう。
①浴室暖房乾燥機の設置
浴室暖房乾燥機があると、寒い冬でも浴室内を温めておけますし、外干しできない日でも洗濯物を乾かせます。
なかにはミストサウナ機能を持つタイプも!
浴室暖房乾燥機の導入で、QOLを格段に上げられるでしょう。
浴室暖房乾燥機の本体価格は電気式で3~10万円、ガス温水式で10万円~と言われています。
ミストサウナ機能を持つタイプは15万円程度が相場です。
工事費用は3~5万円です。
浴室暖房乾燥機の寿命は10年程度のため、買い替えサイクルも見越して検討することが大切。
なお、使用頻度や設置状況によって寿命は変動します。
②手すりの設置
お年寄りの浴室での転倒を防止するため、手すりの設置を検討する家庭も増えています。
手すり本体の価格は1本あたり3千~2万円程度で、工事費用の相場も数万円です。
トータル数万円で、浴室内の安心感を得られますよ。
賃貸物件のユニットバスをリフォームするときの注意点
賃貸物件のユニットバスをリフォームする前に、必ず大家さんや管理会社と話をしておきましょう。
費用をどちらが負担するか、どの程度の工事期間が必要かなどを話し合っておかなければ、のちのちトラブルに発展するおそれもあります。
ユニットバスを借主希望でリフォームする場合、原則としてリフォーム費用は全額借主の負担になります。
しかし、ユニットバスの故障などによりリフォームが必要になった場合は、貸主が費用を負担するケースが多いです。
ユニットバスのリフォーム費用を抑えるポイント
賃貸物件のユニットバスを借主希望でリフォームする場合、原則として借主がリフォーム費用を全額負担します。
リフォームの規模によっては、かなり高額になるケースも…。
そこで、リフォーム費用を少しでも抑えられるポイントを5つ紹介します。
- リフォーム業者に直接依頼する
- 複数の業者に見積もりを依頼する
- 複数の浴室の工事をまとめて依頼する
- 業者の閑散期を狙う
- 本当に必要な工事のみを選択する
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう。
①リフォーム業者に直接依頼する
浴室のリフォームはリフォーム業者に直接依頼する方が費用を抑えられます。
浴室関連メーカーにリフォームを依頼しがちですが、仲介手数料などが上乗せされ、工事費用が高くなってしまうおそれがあります。
②複数の業者に見積もりを依頼する
残念ながら、高額なリフォーム費用を提示してくる悪質なリフォーム業者もいます。
リフォームに関わる費用が適切かどうかを判断するためにも、必ず複数の業者から見積もりをとりましょう。
ただし、安さだけでリフォーム業者を選ぶのはおすすめできません。
手抜き工事をしたり、あとから追加費用を請求してきたりなど、トラブルに発展するおそれもあるためです。
複数の業者に見積もりを依頼すると同時に、信頼に足る業者かどうかを見極めましょう。
定期的な点検や、長期的なアフターフォローサービスがあると、安心ですよ。
③複数の浴室の工事をまとめて依頼する
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、ほかの部屋の浴室とまとめて工事を依頼することで費用を安くできるケースがあります。
経年劣化によりリフォームを検討している場合は、近隣の部屋でもリフォームを検討していないか情報収集してみるのも一つの手です。
④業者の閑散期を狙う
リフォーム業者の閑散期である5月中旬以降を狙うと、工事費用を繁忙期の3分の2程度に抑えられる場合があります。
繁忙期は1~3月と言われているため、その期間はできるだけリフォームを控えた方がよいでしょう。
ただし、水漏れや腐食など、早急に直さなければならない症状が見られた場合は、時期を問わず業者に修理やリフォームを依頼してください。
⑤本当に必要な工事のみを選択する
浴室リフォームの工事費用は規模によって大きく変動します。
リフォームの目的や改善したい点、予算などを加味して検討し、本当に必要な工事だけを取捨選択して行いましょう 。
賃貸物件のユニットバスをリフォームして快適に暮らそう!
いかがでしたでしょうか。
賃貸物件のユニットバスをリフォームすると、暮らしやすくなるだけでなく、入浴時の満足度が上がります。
しかし、リフォーム前に必ず大家さんや管理会社と話し合う機会を設けてください。思わぬトラブルに発展するおそれがあるためです。
借主希望でリフォームする場合は、原則として借主が費用を全額負担するため、リフォーム費用を抑えるポイントもおさえておきましょう。
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