ユニットバスの耐用年数は何年?交換タイミングの目安は?

ユニットバスの寿命をご存知ですか?
一般的なユニットバスの寿命は15~20年といわれており、経年とともに劣化の度合いが進んでいきます。
状況によっては、寿命前に部分リフォームが必要な場合もあるのです!

本記事ではユニットバスの耐用年数や交換のタイミングの目安について徹底解説します。
ユニットバスに気になる症状がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

ユニットバスの基礎知識

まず、ユニットバスの正しい知識を学んでおきましょう。
ユニットバスをお風呂やトイレ、洗面台が一緒になっている浴室と捉えている方は、必ず目を通してくださいね。

ユニットバスとは

ユニットバスと言うと、お風呂とトイレ、またはお風呂とトイレと洗面台が一緒になっている浴室を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、本来ユニットバスとは、工場で作られた既製品のパーツを現場で組み立てるタイプの浴室を指す言葉です。

ちなみに、お風呂とトイレが一緒になっているタイプは「2点ユニットバス」、お風呂とトイレと洗面台がまとまっているタイプは「3点ユニットバス」と呼びます。
それぞれが独立している場合は「3点セパレート」という部屋タイプになります。

ユニットバスの設置は、決められたパーツを組み立てる作業が主です。
熟練した職人でなくとも短い時間で組み立てられ、パーツ自体の価格や品質も安定しています。

シンプルでスタイリッシュなものが多く、デザイン性にこだわりたい方には不向きかもしれません。
また、ユニットバスは設置できるサイズが細かく決められているため、浴室の大きさによっては設置できないケースも。
あらかじめ業者に現地調査を依頼し、ユニットバスへのリフォーム可能かを確認した方が無難です。

ユニットバスの耐用年数

ユニットバスの耐用年数は一般的に15~20年といわれていますが、メーカーや製品ごとによっても異なりますし、浴室の使用頻度や掃除やメンテナンスによっても左右されます。

多くの方は劣化による症状が出始めたときに、リフォームを検討するようです。
また、出産や介護のタイミングで、浴室をバリアフリーなものに変えるご家庭もあります。

リフォームの期間や費用

ユニットバスの交換にかかる工事期間は、4日前後といわれています。
浴槽交換や壁・天井・床の補修、手すりの取り付けだけであれば数時間から1日で工事が完了する場合も。

ユニットバスを丸ごと交換する場合は、一般的に下記のような工程で行われます。

日数 作業内容
1日目 ・養生ボードの設置

・解体作業

・古い浴槽などの搬出

2日目 ・水道(配管)工事

・電気工事

・新しいユニットバスの搬入

3日目 ・新しいユニットバスの組立
4日目 ・内装工事

・ドアの取付

・クリーニング

・最終確認

・引き渡し

・撤収作業

ユニットバスの本体価格は、交換するユニットバスのサイズやグレードによって変わります。
代表的なユニットバスの本体価格の相場を紹介します。

0.75坪タイプ 1.0坪タイプ
ローグレード 55~70万円 60~75万円
ミドルグレード 65~85万円 70~90万円
ハイグレード 75~90万円 80~100万円

ユニットバスのリフォームにかかる費用は、ユニットバス本体価格だけではありません。
工事費用も当然発生します。
工事の工数が多ければ多いほど費用はかさみますし、複雑な作業が必要な場合は費用だけでなく、工期も長くなります。

浴室のリフォーム方法

日本の一般的な浴室はユニットバス、ハーフユニットバス、在来浴室(在来工法で作られた浴室)の3タイプに大きく分けられます。
本記事ではユニットバスと在来浴室のリフォーム方法と、浴室の拡張や場所の移動について、紹介します。

ユニットバスからユニットバスへ

もともとユニットバスを設置していた場合は、規格に適合する浴室サイズのため、新たなユニットバスへの交換は容易でしょう。
交換のタイミングはカビの繁殖や消えない悪臭、ひび割れや水漏れなどの症状の出現を目安にすると良いかもしれません。

ユニットバス同士の交換にかかる期間は2~6日で、騒音が発生する工事が1日ほど、家全体で水が使えない時間が1~2時間ほどあります。
また、工事期間中は入浴ができないため、あらかじめ銭湯などを探しておくと良いでしょう。

在来工法からユニットバスへ

在来浴室の場合、ユニットバスの規格に適合していないケースがあります。
ユニットバスへのリフォームを希望する場合、浴室の拡張工事など、大規模な工事が必要になる場合も。

予算や工事期間を考慮して、ユニットバスにするかどうかを検討してください。

在来工法から在来工法へ

ユニットバスの規格に一致しない在来浴室の場合は、在来浴室にしかリフォームできないおそれもあります。
在来浴室はデザインや機能の自由度が高いため、ユニットバスへの交換は考えないという方も。

高級旅館のような木材を使用した浴室や、銭湯のように壁面にタイルを使用したレトロな浴室など、オーダーメイドでカスタマイズ可能です。
浴室にこだわりたい方には、ユニットバスよりも在来浴室の方が向いているかもしれませんね。

拡張や移動

在来浴室をユニットバスの規格に適合させるためや、家族の人数の増加、出産や介護のために、浴室自体の拡張・移動を検討する方もいます。
どちらも壁の取り壊しや基礎工事、配管・配線工事など、大規模なリフォーム工事になってしまいます。
予算や工事期間もかなり多めに見積もっておかなければなりません。

部分的な修理や交換

ユニットバスは必要なパーツだけ修理・交換できる特徴を持っています。
一部分だけ劣化している場合や、故障してしまった場合は、部分リフォームを検討しましょう。

  1. 浴槽
  2. 床・壁・天井
  3. ドア
  4. 換気扇
  5. 水栓

それぞれのパーツの修理・交換について、詳しく見ていきましょう。

①浴槽

浴槽自体の交換にかかる一般的な工期は1日程度です。
しかし、もとの浴槽の状態、搬出や下地作業に時間がかかる場合もあるため、数日見ておいた方が無難でしょう。

浴槽の劣化だけでなく、機能性を求めて浴槽交換を行う方もいます。
最近では保温性の高い浴槽や美容効果が期待できる浴槽など、さまざまな機能がついた浴槽が製造・販売されています。

②床・壁・天井

浴室の床・壁・天井は常に湿気にさらされている部分であり、結露が発生しやすく、カビも繁殖しやすい環境です。
カビによる黒ずみなどが目立つようになったら、張替を検討してもいいかもしれません。

また、床の劣化は安全性を損ないます。
見た目が悪くなるだけでなく、水はけが悪くなったり、滑りやすくなったりするため、早急に張替を検討しましょう。

③ドア

お風呂のドアを閉めても隙間が生じていたり、カギが壊れたりした場合は、ドアのみの交換を検討するのも手です。
ドアの交換は、ドアのみの交換と、枠を含めたドア全体の交換の2種類に分かれます。
ドア枠を含めた交換の方が費用も工期もかかります。

お手入れのしづらいドアの凸凹部分は、汚れがたまりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。
現在では凸凹の少ないタイプのドアも販売されているため、リフォームの際はぜひ検討してください。

また、「開き戸タイプ」「引き戸タイプ」「折れ戸タイプ」の3種類のドアがあるため、使い勝手の良さやお手入れのしやすさなどの観点から選ぶと良いでしょう。

④換気扇

一般家庭の浴室換気扇の寿命は8~15年といわれています。
湿気のこもりやすいお風呂が換気できなくなってしまっては、すぐにカビの温床となってしまうため、定期的な点検・メンテナンスが必要なパーツでもあります。

浴室換気扇から異音や異臭がしたり、換気が弱くなっているように感じたりした場合は、交換を検討しましょう。

⑤水栓

水栓から水漏れが発生した場合は、早急に交換しましょう。
水漏れにより、莫大な水道代を請求されるおそれがあるためです。

DIYでの修理も可能ではありますが、プロの業者に任せた方が良いでしょう。
しっかり修理しておかなければ、また水漏れしてしまいますよ。

⑥鏡

割れたり、しつこい水あかや汚れがこびりついて見えにくくなったりした場合は、鏡の交換のタイミングです。
こまめなお手入れをしていれば、ある程度鏡の寿命は延びますが、それでも限界はあります。
最近ではくもり止め機能のある鏡も人気で、機能性を求めて交換を検討する方も多いようです。

水栓同様、DIYでの交換もできますが、やはり専門の業者に依頼した方が無難です。
アフターフォローがしっかりしている業者を選ぶと、より安心ですよ。

必要な部分に絞ってリフォームを検討しよう

いかがでしたでしょうか。

ユニットバスのリフォームの選択肢は多岐に渡ります。
丸ごと交換も可能ですが、その分費用や工期はかさみます。
一方、劣化が激しい部分のみの部分リフォームであれば、費用を安く抑えられるでしょう。

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