お風呂の部分的なリフォームは可能？リフォーム内容と費用相場とは？

浴室は経年劣化による汚れや、サビ・カビなどが目立ちやすい場所。
しかし、浴室を総取替するなど丸ごとリフォームすると、費用は高額になってしまいます。

そこで検討してもらいたいのが、浴室の部分的なリフォームです。
本記事は部分リフォームの方法と費用相場を中心に徹底解説。
お風呂場のリフォームを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

お風呂のリフォームの頻度

一般的なユニットバスの寿命は15～20年ほどと言われています。
使用頻度や設置状況によって前後しますが、下記のような症状が見られたら劣化していると考えてよいでしょう。

• 浴槽や壁・床のひび割れ
• 目地などの劣化
• カビ
• サビ
• 水漏れ
• 排水溝の流れの悪化
• 悪臭

浴室の劣化を放置すると、シロアリやカビが繁殖したり、建物の土台が腐食したりと、大規模な修繕を行わなければならない状況に陥るケースも。
気になる症状がいくつかある場合は、リフォームを検討した方が良いかもしれません。

定期的なメンテナンスがお風呂の寿命を延ばす

症状が軽いうちにメンテナンスをしておくと、お風呂自体の寿命を延ばせます。

お風呂だけでなく、家屋全体の損傷を進行させないためにも、定期的なメンテナンスは重要です。
とくにひび割れや水漏れがある場合は、建物の内部まで水が浸食しているおそれがあります。
カビやシロアリが繁殖する前に、リフォーム業者に点検・対策してもらいましょう。

機能面では劣化が見られなくても、カビやサビなどの汚れが気になる場合は、浴室クリーニングを依頼するのも一つの手です。
リフォームに比べてコストも低く抑えられますよ。

お風呂の部分リフォーム方法と費用

部分的な症状を改善したり、見た目が気になる部分のみを交換・変更したりするのが部分リフォームです。
全体リフォームと比べて費用は安く抑えられるといわれていますが、工事内容によって費用は変動します。

本記事では、内装のリフォームと備品・機器のリフォームに分けて、詳しく紹介します。

内装リフォーム

内装の部分リフォームは下記の4つが代表的です。

1. 浴槽交換
2. 浴室塗装
3. 壁・天井の張替
4. 床のシート張替

一つずつ詳しく見ていきましょう。

①浴槽交換

劣化した浴槽を使い続けると、水漏れの原因になるおそれがあります。
建物の内部にまで水がしみこんでしまうと、カビやシロアリが繁殖し、建物全体がもろくなってしまうケースも。
早めの対処が大切です。

浴槽交換に関わる工事の費用の目安は下記の表のとおりです。

在来工法の浴室の場合は、浴槽のみの交換に対応しています。
一方、ユニットバスは浴槽のみ交換できるタイプと、ユニットバス全体を交換しなければならないタイプがあり、後者の場合は全体リフォームとさほど変わりません。
費用もその分高くつきます。

工事期間は作業内容により1日～1週間程度。
古い浴槽の撤去に時間がかかる場合や、壁や床に対する追加工事が必要な場合は、工事期間が長くなり、費用もその分高くなります。

②浴室塗装

汚れなどでお風呂の見た目が損なわれている場合は、浴室塗装を依頼しましょう。
総取替が必要なタイプのユニットバスでも、浴室塗装をするだけでまるで新品のような印象に。

お風呂の塗料は約10年で劣化すると言われています。
築年数や前回のリフォームからの経過年数を踏まえて、浴室塗装をするか、ユニットバス自体の入替をするかを検討しましょう。

浴室塗装の費用相場は10～20万円程度ですが、浴室の広さや塗料・コーティングの種類によって変動します。
工事期間は1～2日ほどです。

③壁・天井の張替

お風呂は温度や湿気が高く、結露やカビが発生しやすい環境になっています。
壁や天井のカビが気になるようならば、張替を検討しましょう。
施工場所・素材ごとの費用相場は下記のとおりです。

工事期間は1～2日程度です。
次に紹介する床のシート張替と同時に依頼すると、費用を抑えられる場合があります。

④床のシート張替

お風呂の床の劣化は、カビや汚れが目立つだけでなく、滑りやすくなるため、安全性の問題に直結します。
また、床の劣化により水はけが悪くなると、浴室の劣化の進行度がさらに早まってしまうため、早急な対策が必要です。

工事期間は1～2日程度。
前に紹介した壁・天井の張替と同時に依頼すると、費用を抑えられる場合があります。
劣化状態にもよりますが、できるだけまとめて依頼した方が良いでしょう。

備品・機器のリフォーム

浴室内の備品・機器の代表的な部分リフォーム6つを紹介します。

1. ドアの交換
2. 換気扇の交換
3. 浴室暖房乾燥機の交換
4. シャワーヘッド・水栓の交換
5. 手すりの設置・交換
6. 鏡の交換

一つずつ詳しく見ていきましょう。

①ドアの交換

浴室のドア交換は、ドア枠を含め丸ごと新しいものに交換する工事と、既存のドア枠を利用してドアのみを新しいものに交換する工事の2つがあります。
ドア枠ごと交換する場合は、ドア周辺の壁を解体・再構築する作業が必要になるケースが多く、工事費用がその分かさみます。

それぞれの工事費用の目安は下記のとおりです。

ドア枠を除く交換の場合は数時間～1日程度で作業完了します。
ドア枠を含む交換の場合は、壁の解体・再構築作業の規模によって工期が変動します。
だいたい数日と見ておくとよいでしょう。

浴室ドアの寿命のサインは、サビやカビの目立ち、隙間からの水漏れなどです。
少しでも気になる症状がある場合は、業者に見積もりを依頼しましょう。

②浴室換気扇の交換

浴室の換気扇の異音や異臭、振動、風量の弱さなどの症状に気付いたら、交換を検討しましょう。
浴室換気扇の寿命は8～15年程度と言われており、十分な換気ができていないと浴室がすぐにカビの温床となってしまいます。

浴室換気扇の交換工事の費用相場は下記の表のとおりです。

浴室換気扇の工事期間は数時間～1日程度です。
浴室換気扇の交換には電気配線などの専門的な工事が必要になるため、少々高額になります。
しかし、安全のためにも、必ず電気工事士などの資格を持った信頼できる業者に依頼しましょう。

③浴室暖房乾燥機の交換

メーカーによって多少前後しますが、浴室暖房乾燥機の耐用年数は10年ほどと言われています。
ユニットバスの寿命とさほど変わらないため、浴室全体のリフォーム時に交換するか、別のサイクルで交換するか、あらかじめ検討しておきましょう。

浴室暖房乾燥機の本体価格は電気式で3～10万円、ガス温水式で10万円～です。
ミストサウナなどの機能を持つタイプは15万円程度が相場と言われています。
交換の際は、本体価格に加えて、工事費用が3～5万円程度かかります。
工事期間は1日程度です。

なお、浴室暖房乾燥機にはビルトインタイプと取り付けタイプの2種類がありますが、本体価格や工事費用にそれほど差はありません。

④シャワーヘッド・水栓の交換

シャワーや蛇口からの水圧が弱くなったと感じたら、シャワーヘッドや水栓の交換を検討しましょう。
とくに水栓の劣化は水漏れの原因になる可能性が高いため、高額な水道代を請求される前に、早めに交換を検討した方が良いですよ。

シャワーヘッドや水栓はホームセンターなどでも取り扱いがあるため、DIYでも交換は可能です。
ただし、不安がある場合は信頼できる業者へ依頼しましょう。

シャワーヘッドや水栓の本体価格は1～3万円ほどで、工事費用の相場は1万円ほど。
操作性の良さや機能で選ぶと良いでしょう。
お風呂のタイプによっては使用できないシャワーヘッドや水栓があるため、事前に必ず確認してください。

⑤手すりの設置・交換

子育てや介護のための部分リフォームをお考えなら、手すりを新たに設置するのはいかがでしょうか。
すでに手すりがある浴室でも、劣化していないかどうか定期的に確認しておきましょう。

手すり本体の価格は1本あたり3千～2万円程度で、工事費用は数万円が相場です。
もちろん手すりをホームセンターなどで購入し、DIYで取り付けるのも可能ではあります。
しかし、人間の体重を支えるものですから、外れたり破損したりしないよう、信頼できる業者に依頼する方が安心ですよ。

小さなお子さまやお年寄りや足腰に障害を抱える方がいる家庭では、ぜひ前向きに検討してもらいたい部分リフォームです。

⑥鏡の交換

カビや水あかなどで汚れた鏡は、お風呂の見た目を悪くしてしまいます。
鏡の交換は数時間で終わるケースがほとんど。
工事費用の相場は2～5万円です。
最近はくもり止め効果のある鏡が人気ですよ。

鏡を綺麗に保つためには、定期的なお手入れが重要です。
最近では100円ショップでも鏡のウロコ取りグッズが販売されています。
ぜひ活用してください。

必要に応じて部分リフォームを検討しよう

いかがでしたでしょうか。

お風呂全体をリフォームせずとも、部分的なリフォームで費用を抑えて、浴室の寿命を延ばせます。
劣化が著しい部分や見た目が気になる部分は、積極的に部分リフォームを検討してもよいかもしれません。
機能的な問題がない場合は、浴室クリーニングを依頼する方法もありますよ。

部分リフォームは、信頼できるリフォーム業者に任せましょう。
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自分で業者を探す手間や時間の節約にもなります。
リフォームをご検討中の方は、ぜひご利用ください！